FC2ブログ

Manzanilla

図書館戦争への愛と妄想が暴走した二次創作ブログ ネタバレ有りにつき要注意!

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【騎士道で行こう!】20 ~図書戦パラレル~

大変、お待たせしました。
いよいよ作戦決行です。

それではいつもの注意事項から。

※このSSは異世界パラレルです。
 原作と違うのは許せない!という方は回れ右でオネガイします。


それでもOKな方は追記からどぞ!



【騎士道で行こう!】20 ~図書戦パラレル~


馬車は街道を順調に進んでいた。
イクはそっと外を伺い、護衛の領兵の姿をちらりと見るとそっと溜息を漏らした。

「思いっきりあからさまな人選だよね。コレ」
「おい、あまり外に顔を出すな。黙ってろ」

テヅカの不機嫌そうな言葉にイクはイーッと顔を顰めてみせる。
それを呆れたように眺めると、テヅカもチラリと外をのぞいた。

護衛として配置されたのは、いずれも訓練を終えたばかりの若い領兵ばかりだ。
それも有力者の息子はさりげなく外されているという。
身のこなし方一つを見ても、とても実戦で役にたつとは思えない。


「取り得は見た目だけって感じ?」
というのは、見送りに来たシバサキの言葉だ。

「お前、ああいうのが好みなのか?」
何気なく聞いたテヅカは魔女に鳩尾をドンと小突かれた。
力は弱い筈だが急所を的確に狙われるとそれなりに痛い。

「あたしの理想は知ってるでしょ?顔だけで中身ナシなんて問題外。朝から何人に声かけられたと思う?」
不機嫌そうな顔をするあたり、相当しつこいのに当たったらしい。

「自分が振られるわけがないとか思い込んでるところが痛いわよねー。ってわけで、あんたには虫除け任務も追加ね」
「お前なら自分で弾けるだろ?」
「馬鹿ね。あたしじゃなくて、カサハラのよ!上官の心配の種を一つでも減らすのも部下の務めって奴じゃない?」

はあ!?と思わず妙な顔をしたのは仕方ないと思う。
誰が好き好んで、色気も女らしさのかけらもない女に声をかけるというのだ。

テヅカのその表情を見て、シバサキは鮮やかな笑みを浮かべた。

「まあ、その調子で頼むわよ」
そう背中をポンポンと叩かれて送り出されたが、言葉の意味は最後まで判らなかった。


平地ではそれなりの広さのある街道ではあるが、山越えの道はどうしても細くならざるを得ない。
馬車を囲むように配置された隊列も徐々に縦に長くなり、左右に付いていた護衛も馬車の前後へと移動せざるを得なくなる。

「来るとしたら、そろそろかな?」
幾分か、緊張した面持ちでイクが尋ねた。
「だろうな」
テヅカも外の様子をしきりに伺いながら、剣に手をかける。

そうして暫く過ぎた頃だった。

「があっ!!!」

と前方から兵士の悲鳴が響いた。

「何があった!!?」
護衛達が焦ったような声を上げた。

「待て!隊列を崩すな!!」
というテヅカの制止も聞かず、馬車の前にいた護衛は声の方へと馬を走らせた。

その直後だった。
バリバリという音がしたかと思うと、何か大きなものが落ちてきたような地響きが鳴った。
御者は慌てて馬車を急停止させる。

その直後、後方でも同じような音が響き渡った。

「確認してくる。お前はここにいろ。何があっても絶対に出るなよ」
テヅカはそう強調するように言うと扉をそっと開き、外を伺う様に首を外へと出した。
その瞬間、目の前に剣が突き出された。

「ハイ、ザンネーン」
という声と共に、テヅカは腕を掴まれて馬車から引きずり降ろされ首筋に剣を当てられる。

そっと辺りを見渡すと、馬車の前後を塞ぐように大木が倒れている。
前方でわざと騒ぎを起して護衛をひきつけ、その後大木で馬車と護衛とを引き離す。
後方まで塞いだのは逃げ道を塞ぐためか。

近くに残っていた護衛や御者が地面にうつ伏せとなって倒れている。
敵はざっと15人といったところだろうか?
罠が仕掛けられていたとはいえ、こうもあっさりとやられるとは。
護衛の兵たちのあまりの体たらくぶりに情けなさすら覚える。

生きていたら訓練やり直しを進言しよう。

倒れたまま動かない兵を一瞥すると、テヅカは目の前の敵をにらみつけた。
テヅカに剣を突きつけたのは、頭に布を巻き、豊かな髭を蓄えた壮年の男だ。
男は剣の腹でテヅカの首を軽く叩きながら馬車へ向かって呼びかけた。

「おい。中にいる姫さんよ。大人しく出てこねえと、このニイチャンの首が飛ぶぜ?」
テヅカはギッと馬車の入り口を睨みつけた。


敵に見つからないように馬車の中で身を小さくして隠れていたイクは、急にブルっと身を震わせた。
「テヅカの事だから『余計面倒になるから出てくるな!』とか思ってるんだろうなあ」

出て行ったら怒られるよね。絶対。
頭の中にドージョーの怒鳴り声と、それを冷ややかに見るテヅカの姿がリアルに浮かぶ。

それでも、目の前で誰かが犠牲になるのを黙って見ているのは嫌だ。

イクは小さく深呼吸すると顔を挙げた。
背筋を伸ばして、威厳を持って、貴族の娘らしく。

「お待ちなさい!!」

馬車の中から響いた声に、テヅカの顔が思わず歪んだ。

あの馬鹿!あれほど余計なことはするなと!!

そんなテヅカの思いを無視するように、馬車の中からイクが現れた。
凛とした空気を纏う姿に、テヅカは思わず呼吸を忘れた。

「あなたがたが用があるのは、わたくしの筈です。ほかの者へ手出しすることは許しません」

ほう、と、テヅカに剣を突きつけていた男が面白そうに唇の片端を上げた。

「なかなかに威勢のいい姫さんだが、あんたに選択の権利があるとでも?」
「あなたがたが欲しいのは、父と交渉するための人質でしょう?もしその者達にこれ以上危害を加えるのなら、こうするまでです」

イクは装飾の鮮やかな短剣を手にすると、すっと鞘から抜き自分の首へと当てた。

「わかった、わかった。大人しくこっちに来れば命までは取らん」
「先にその者をこちらへ」

イクは短剣を首筋に当てたまま、目線でテヅカを示す。

男は大げさに肩を竦めると、テヅカの首から剣を外し襟を掴んで強引に立たせた。

「その代わり、このニイチャンには連絡役になってもらうぜ?」
「その方の言うとおりに。よろしいですね?」

『テヅカは従者、あくまで従者』
イクは心の中で確認するように唱えながら言葉を選ぶ。

男は手下から何かを受け取ると、それをテヅカの手に握らせイクの方へと突き飛ばした。

「...余計なことを」
「あんたでも目の前で死なれたら気分が悪い。それに、どうせなら一網打尽の方がいいでしょ」
不機嫌そうに呟くテヅカにイクは小声で返す。

「何してる!さっさと武器を捨ててこっちに来い!!」
苛立つように言う男に、イクは短剣を地面に置くとゆっくりと踏み出した。

「そうそう、テヅカ!ユウマが寂しがるかもしれません。帰ったら散歩に出してあげてくださいね」
イクは途中で振り返ると、ハッキリとした声で伝える。

「何の話をしている!!」
「邸にいるペットの世話をお願いしただけですわ。お気になさらずに」

男はふんと鼻を鳴らすと、手下に命じてイクの手首を前で縛り自分の馬へと担ぎ上げる。
手下達も次々と馬に跨ると、彼らは風の様に山の中へと消えていった。


to be continued

back

年長組は今回お休みです。
その代わり次回からドジョが動きますw
勿論ユウマにも活躍して貰わないとね!
スポンサーサイト

Comment

初めまして。 

初めまして、いつも楽しく読ませていただいております。
いきなり失礼千万なのは百も承知なんですが、リクエストってしてもいいんでしょうか?

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

黒ねこ時計 くろック D03

いま何時?

ガンダム名言録

カウンター

プロフィール

黒猫又かつえ

Author:黒猫又かつえ
『図書館戦争』シリーズへの萌えと妄想が暴走した挙句、二次創作に手を出し、とうとうブログまで開設
家族にはナイショの隠れオタク主婦

サイト名はスペイン語で「カミツレ」のこと

ご意見ご感想は、拍手でもコメント欄でもメールフォームでもお好きな所からお気軽にどうぞ!

リンクフリーです。貼るも剥がすもあなた次第ですが、連絡いただけると小躍りしますw

最新記事

最新トラックバック

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

blogram

blogram ランキング参加中

blogram投票ボタン
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。