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Manzanilla

図書館戦争への愛と妄想が暴走した二次創作ブログ ネタバレ有りにつき要注意!

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【騎士道で行こう!】16 ~図書戦パラレル~

お待たせです。

こっちもお仕事開始です。

今回からあの人も登場です。

それではいつもの注意事項を。

※このSSは異世界パラレルです。
 原作と違うのは許せない!という方は回れ右でオネガイします。


1月16日、数名の方のご指摘を受け、一部誤字を訂正しました。
なんだよ、「応援妖精」って(爆) 愉快な誤変換してくれるじゃねーか、IMEさんよぉ。
脳内に何故か『おうえんポケモン』のプラスル・マイナンと、戦闘妖精・雪風とが同時に浮かんだよ。
ポケモンは妖精じゃないし、雪風は戦闘機だし...はい。関係ないです。すみません。

チェックはしたつもりなんですが...
また、何か見つけたらご指摘宜しくお願いします!

それでは追記からどうぞ!

いよいよ明日からは王都に向けて出発というその晩の事だった。
いつもの様にイクが石版に向き合っていたその時、突然馬蹄が響き渡った。

ドージョーとコマキが窓際に屈みこみそっと外を伺う。
相手の姿を確認すると二人はふっと緊張を解き、ゆっくりと外へ出ていく。

テヅカとイクも二人に習って外へと向かった。

「よう、ドージョー」

馬を繋ぎ、そう声をかけたのは長身で頬に傷のある男性だ。
後ろには弓を携えた小隊を連れている。

ドージョー、コマキ、テヅカの三人が即座に敬礼をするのを見て、イクも慌てて習う。
どうやら上官のようだ。

長身の男性は軽く返礼すると、イクの方へと向いた。

「カサハラ イクです。よろしくお願いします!」

緊張した面持ちで頭を下げる姿に、男性はふっと笑った。

「第九騎士団副団長、オガタだ。そんなに畏まらなくていいぞ。うちは団長を筆頭に規格外の連中ばかりだからな」
「おいおい、その紹介はないんじゃないの?副団長さんよお」

オガタの発言に、後ろから来た男性が苦笑しながらぼやく。

「シンドー。団長の次に規格外の奴が何を言うか」
「ひっでえ!!あー、カサハラちゃんだっけ?こんな上官だけど、まあ宜しくな!」

いきなり始まった掛け合い漫才に、イクは困ったようにドージョーに視線を送った。

「あの二人は同期らしくてな。顔をあわせればあの調子なんだ。まあ気にするな」
「ああ見えてもシンドー班長は弓の名手でね。テヅカの師匠なんだ」
ドージョーとコマキの説明にイクは頷くとチラリとテヅカに目をやった。

「なんだ?」
テヅカが迷惑そうに視線を返す。

「いや。テヅカって弟子なのに、どうしてシンドー班じゃないのかな?って思って」
「所属に関しては団長が決めることで、俺たちが口を出すべきことではない」
決まりきったような答えに、イクはこっそり口を尖らせた。

いい加減少しくらい打ち解けてくれてもいいんじゃないの? この堅物め!


「ところで、副団長自らどうしてこちらに?」
テヅカとイクの新人二人を自室に下がらせ、オガタとシンドー班の面々が一息ついたところでドージョーが尋ねた。

「早速で悪いが、任務だ」
「ちょっと待ってください!うちの班はまだ新人訓練中です。任務を受けられる状態ではありません」
即座に抗議するドージョーを抑えるようにオガタは片手を挙げた。
「まあ、落ち着け。新人研修も兼ねての任務だ。それに、お前らほど適正のある人材が他にはおらん」
「どういうことですか?」

不満そうなドージョーの様子をニヤニヤと眺めながら、シンドーが横から地図を広げる。

「最近、この辺りに山賊が出没していたことは知っているな?」
オガタが指を刺したのは、この訓練所と王都とのほぼ中間地点にある山間地帯だ。

「はい。確かうちの団に応援要請が来ていたと思いますが」

基本的にリブラ王国内の各領地には自治が認められ、領内の犯罪や揉め事に関しては領主が責任を持って対処することになっている。そのため、領主はそれぞれに私兵を雇っているのが普通だ。
だが、山賊や強盗団等の活動範囲が領地をまたがるような場合や領内では対処しきれない場合などは、王都の騎士団への応援要請が行われることがある。そしてこれらに対処するのも『王の便利屋』たる第九騎士団なのだ。

「この件はウダガワ班が応援に行く予定だったが、事情が変わった」
「と、いいますと?」
「先日、山賊の首領を含めた幹部数名が領兵によって捕縛された。問題は残りの連中なんだが...」

オガタは腕を組むとドージョー達を見回した。

「来週、領主の一人娘が王都に向けて出発する。目的は留学だ。山賊の残党がこれを狙う危険性は高い。娘と引き換えに幹部の釈放を求めるつもりだろう。ドージョー班とシンドー班の任務は娘の身辺警護だ。指揮は俺が取る」 
「ですが!テヅカはともかくカサハラは未だ基礎訓練の段階です。実戦には早すぎます」

「んなこたー承知の上よ。嬢ちゃんの使い道ってのをちょっくら試してみようってな」
猛然と抗議するドージョーを落ち着かせるように、シンドーが背中をドードーと叩く。

その言葉に、ドージョーの眉間の皺が一層深くなる。

「どういうことですか!!」
「おいおい、怖い顔するな。使えるものは何でも使えってのがうちのモットーだろうよ?」
ま、団長命令だから諦めろ。

「一応聞きますが、この件について拒否権は?」
「んなもんが今まで存在したことがあったか?」

シンドーのダメ押しの言葉に、ドージョーは諦めたように息を吐いた。



翌朝、朝食の席でドージョーから説明をうけたイクは思わず目をむいた。

「代わりに囮になれとか、無理、無理ですって!!髪だって切っちゃったし!!」

手と首を千切れんばかりにぶんぶん振るイクから目をそらしながら、ドージョーは告げた。
「決定事項だ。諦めろ。大体、お前だって一応お嬢様の端くれだろうが」
「自分がそう見えないことくらい、嫌って程自覚してますから!」

イクは困ったようにコマキに視線をやったが、苦笑しながら首を横に振るだけだ。
「そんなあ」
途方にくれるイクの頭が後ろからガシっとつかまれた。

「朝から元気だなー。嬢ちゃん」
「シンドー班長!?」
「なんだ?例の任務に不満か?」

イクは救いの神とばかりに首を縦にぶんぶんと振った。
「そうかー、それは仕方がないなあ。なら、カサハラの役は...そうだなー、テヅカに代わりにやらせるか?」

その言葉に、居合わせた全員が一斉に飲みかけた水を吹いた。

「シ、シンドー班長っ!そ、それは余りにもっ!!」
コマキが息も絶え絶えな様子で腹を抱える。

等のテヅカに至ってはすっかり凍り付いている。

「あ、あのー。それは色々と無理があるんじゃないかなと」
一瞬想像しかけたテヅカの女装姿に噴出すのを堪えながら、イクが声をあげた。

「そうだなあ、あいつじゃデカ過ぎるもんなあ」
その言葉にテヅカがホッとしたように正気を取り戻す。

「やっぱりここは身長から言ってドージョーか?」
続けて放たれた矢に、辺りが爆笑に包まれた。

ドージョーのコメカミがヒクヒクと痙攣するのを見て、イクは心の中で悲鳴をあげる。
これはまずい。絶対後でこっちにとばっちりが来る!!

「わかりました!カサハラやります!!」
イクは殆どやけくそのように立ち上がり手を挙げた。

「そうかー、頑張れよ」
満足げに背中をポンと叩いて立ち去るシンドーの背中に嫌なものを感じつつ、イクはそっと腰を下ろした。

「まんまと乗せられやがって。先が思いやられるわ、この阿呆」

ドージョーが溜息と共に漏らした一言にイクの顔が引き攣った。

「ま、まさか・・・」
「最初からそれを狙ってからかいに来たにきまっているだろうが」

ああー、と頭を抱えるイクの髪を、ドージョーはくしゃりとかき混ぜた。

「まあ、初めての任務だ。ちゃんとフォローしてやるからせいぜい頑張れ」
「うーー、はい」

イクの諦めたような返事に、頭に載せた手をポンと跳ねさせようとした瞬間、後ろから余計な声がかかった。

「「「おーい、そこの二人。朝からイチャつくなー!!」」」

ギギッと振り向けばシンドー達のニヤニヤとした笑顔が目に入る。

「「イチャついてません(ない)!!」」

イクとドージョーの二人から同時に発せられた声に、更に笑い声がはじけた。


to be continued

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お前、どんだけ女装ネタ好きだ?という突っ込みが来そうだなw

ヒカルコちゃんとアツコちゃん。どっちがキレイでせうねー(ヲイ)
あ、顔立ちで言うならミキちゃんが一番美人さんになりそうですが、後が怖過ぎで誰も言い出せませんw
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Author:黒猫又かつえ
『図書館戦争』シリーズへの萌えと妄想が暴走した挙句、二次創作に手を出し、とうとうブログまで開設
家族にはナイショの隠れオタク主婦

サイト名はスペイン語で「カミツレ」のこと

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リンクフリーです。貼るも剥がすもあなた次第ですが、連絡いただけると小躍りしますw

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