FC2ブログ

Manzanilla

図書館戦争への愛と妄想が暴走した二次創作ブログ ネタバレ有りにつき要注意!

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【騎士道で行こう!】15 ~図書戦パラレル~

お待たせです。

今回は、軽くサービスつけました(笑)


それでは、いつもの注意事項を。

※このSSは異世界パラレルです。
 原作と違うのは許せない!という方は回れ右でオネガイします。


OKの方は追記からどうぞ



翌日からの訓練も同じようなものだった。

違いといえばせいぜい薪割が訓練場の柵の修復のための杭打ちになったり、一抱え程の薪を持って走らされたりといったメニューが追加された程度だ。剣や弓の稽古どころか乗馬すらしていない。
飼葉用の燕麦を植えるからと訓練場の隣の空き地を耕せと鍬を渡された時には、さすがに文句の一つも言いたくなるというものだ。

「あの鬼教官!あたしは農場体験しに来てるわけじゃないっつーの!!」

恨みをぶつけるようにザクッと鍬を振り下ろすと、後ろからクックという笑い声が聞こえた。

「色々溜まってるみたいだねー。カサハラさん」
「コ、コマキ教官!?」

イクは慌ててキョロキョロと辺りを見渡した。

「大丈夫。ドージョーはいないよ」

その言葉にイクはホッと胸を撫で下ろすと、おずおずとコマキに向き直った。

「あ、あのー、コマキ教官。今の一言はドージョー教官にはその...」
「うん。黙っててあげるよ」

コマキは内緒と言うように人差し指を口にあてた。

「しっかし。鬼教官ねえ」
面白そうにコマキが笑う。

「だって、すぐ怒鳴るし拳骨は飛んでくるし。未だに剣も触らせてもらえないし、騎士らしい訓練何一つやらせてもらえないし...あたしの事が迷惑ならそう言えばいいんです」

その言葉に、コマキは困ったような表情を浮かべた。
「あいつの親友として弁護させてもらうけど、ドージョーは嫌がらせであのメニューを組んだわけじゃないよ」
「じゃあ、何で!」
「一つだけヒントをあげるよ。今のカサハラさんには騎士として決定的に足りないものがあるんだ。それが何か分ればドージョーの訓練の意味もわかるよ」
あとは自分で考えて、とイクの肩をポンと叩きコマキは自分自身の訓練へと戻っていった。

自分で、って言われても。
『足りないもの』に心当たりがありすぎて、どれが『決定的』なのか検討もつかない。

イクは大きく頭を振ると、作業を再開した。


コマキが戻るとドージョーは訓練場の柵にもたれて水を飲んでいた。

「『鬼教官』だってさ。程ほどにしておかないと、本気で嫌われても知らないよ?」
「別に構わん」
コマキの言葉に、ドージョーはぷいと顔を背ける。

「実際のところ。頑張ってるよね、彼女。文句は言ってもやるべき事はちゃんとやってるんだろう?」
「ああ。指示したことは一通りな。体を動かすことに関しては覚えも早いし根性もある」
「頭を使う事は苦手みたいだけど...やっていけないレベルではないし、下手に外に預けるより団に置いておいた方がいいんじゃない?」
「まだ、だ。団に置くということは俺たちと共に戦うということだ。それをあいつは分っていない」
「彼女、自分で気づいてくれるかな?」
「出来なければそこまでという話だ」

そうか。とコマキは遠くに見えるイクへと一瞬目を向けると、面白がるような表情を浮かべてドージョーに向き直った。

「それはそうと、たまにはルーキー君の相手も忘れずにね。尊敬する班長殿がお姫様に掛かりっきりだから、最近拗ね始めてるよ」

ドージョーは大きな溜息をついた。
「あいつらは、子供か...」
「大きい子供が二人もできて大変だけど、頑張ってねお父さん」
「なんだ、それは!!」
「あ、そうすると俺はお母さん?嫌だなあ。俺、そっちの趣味はないんだけど」
「俺だってないわ!!」

自分の台詞で上戸に入るコマキをドージョーが遠慮なく小突く。

訓練場の隅で珍しくじゃれ合う上官二人の姿をテヅカが微妙な表情で眺めていた。


そして、訓練が始まって6日目。
イクは漸く剣を握る事を許された。

朝食後、ドージョーに連れられイクは訓練場へと向かった。

訓練場の中ほどまで進んだところで、ドージョーはイクに向き直る。

「カサハラ。作業ばかりで随分と不満が溜まっているようだな」
その言葉にイクはチラリとコマキを恨めしげに見やった。

「別にコマキに聞いたからじゃない。そのくらい見ていれば分かる」

暗にダダ漏れと言われ、イクはうっと詰まった。

「望み通り、稽古をつけてやる。剣を抜いてどこからでもかかってこい」

そう言うドージョーは剣帯を外した状態だ。

「って、ドージョー教官は剣を持ってないじゃないですか」
「お前程度の相手ならこれで十分だ」

その言葉にイクの中で何かがブチっと切れた。
売られた喧嘩は買うに限る!

「そんなこと言って大丈夫ですか? リーチは私の方が随分と上なんですけど!」
「そういうことは俺に振れられるようになってから言うんだな。どこからでも遠慮なくかかってきていいぞ!」

ドージョーの手が挑発するようにイクを誘う。
イクは剣を構えて一つ息を吐くと、ドージョーに向かって一気に切りかかった。

イクはその持ち前のスピードを生かし、一気に距離を詰めると次々に切りかかる。
ドージョーはそれらを軽くかわしながら懐に飛び込むと、腕を掴んでイクを投げ飛ばした

「グハッ!」
地面に背中をしたたかに打ち、肺から空気が漏れる。

「なんだ、この程度か。偉そうなことを言う割りには大したことな...」

ドージョーが倒れたイクを起そうと近寄った瞬間、イクは跳ね起きながらドージョーの側頭部に上段回し蹴りを見舞った。

咄嗟に腕で頭への直撃は防いだものの。スピードを生かした鋭い蹴りにドージョーの体が横に倒れる。

「ちゃんと当てましたけど、何か?」
イクは服の泥を軽くはたいて立ち上がり、剣を拾って鞘におさめる。

「そうか、そうくるか。手加減は無用というわけだな」
ドージョーの口から低い声が漏れた。

イクが只ならぬ気配に剣に手をかけるよりも早くドージョーは詰め寄ると、素早く足払いをかけ、倒れたイクの腰から剣を抜き取るとイクの首に突きつけた。

「はい。そこまでね」
パンパンと手を叩きながらコマキが近づき、ドージョーの手から剣を取り上げイクに手渡す。

「どう?訓練の意味、少しはわかった?」
イクを引き起こしながらコマキが小声で囁いた。

イクはちいさく頷いた。

分かったなんてもんじゃない。
剣も体も今までに無く軽い。
これだけ激しく動いたにも関わらず息も切れていない。

兄達との訓練でもスピードを生かしての短期決戦は得意だったが長期戦に縺れ込むと駄目だった。
試合ならともかく、いつ終わるとも分からない戦場でそれが通用するわけが無い。

ドージョーの訓練メニューはその決定的なスタミナ不足を克服するための物だった。

そして...

イクはちらりとドージョーに目をやる。
それでも素手のドージョーにすら敵わなかった。
それが悔しくてならない。

「どう?カサハラさん。ドージョーと当たった感想は」
コマキが俯くイクに声をかける。

「とりあえず、今は全然敵わないってことはわかりました。でもドージョー教官の事、絶対いつか越えてみせます!」
そう言ってイクはきっと顔をあげた。

「それを聞いて安心した。顔洗っておいで」

イクはコマキに頭を下げると、言われたとおりに桶の水で顔を洗った。倒れたときに擦りむいたのか頬のあたりがヒリヒリと染みる。

手拭で水気をふき取り、訓練に戻ろうとしたイクをドージョーが呼び止めた。
「カサハラ。ちょっとこっちに来い」
言われるままに腕を引かれ訓練場の隅の椅子に座るように指示される。

「何ですか?」
と見上げたイクを見て、ドージョーは一瞬痛そうな表情を浮かべた。

ドージョーは黙ったまま腰に下げた小袋から小さな容器を取り出し、蓋をあけ、中身を指先に少量取ると、反対の手でイクの頭をガシっと掴んだ。

「な、何ですか?」
あまりに近い位置にイクの体がこわばる。

「動くな。傷薬を塗るだけだ」

そういうと、ドージョーはイクの頬の擦り傷に薬を優しく塗っていく。
冷たい感触にイクは思わず目を閉じる。

頬から指が離れイクが目を開けようとすると、次は顎に手をかけられ上を向かされた。
な、何?この体勢!!?
焦るイクの首に今度は指が当たる。

「すまん」
ドージョーの声にイクは驚いて目を開けた。
いつの間にかドージョーの手はイクから離れている。

「ギリギリで剣を止めたつもりだったんだが、少しだけ切れたようだ」

その言葉にイクは先ほどまでドージョーの手が触れていた首を触った。
確かに小さくヒリヒリと痛む場所がある。

「だ、大丈夫ですよ!これくらい。薬なんかつけなくても直ぐに治ります」
見慣れないドージョーの様子にイクは慌ててブンブンと手を振った。

それより、とイクが続ける。
「剣の稽古付けてください。今のままでは駄目だということは十分わかりましたから」
「わかった。ただし、練習用の剣でな。手加減はしないから覚悟しておけよ」
「はい!臨むところです」

その言葉にドージョーはふっと柔らかく微笑むと、イクの髪をくしゃりとかき混ぜてから訓練へと戻っていった。

な、何!今の顔...反則!!
普段あまり見ることのないドージョーの表情に何故だか体温が上がる。

「何やってる!?カサハラ!さっさと来い!!」
ドージョーの叱責にはっと我に返ったイクは、慌てて立ち上がるとその背を追った。


to be continued

back

next


女の子に傷つけちゃ駄目だよドジョ(笑)
まあ、堂上教官にしては、ありえないミスだとは思うんですが...治療シーン入れたいが為だけに(コラ!)

後ろでテヅカは顔を背け、コマキは上戸に入っていることでしょう(笑)

あの訓練メニューの意味は基礎体力強化でした。
ちなみに薪割りは腕を鍛え、腰をつかった効率的な身体の動かし方を学ぶという効果が(本当か?)

原作の郁は体育会系でスタミナもありますが、こっちのイクちゃんは運動神経はあるけど基本お嬢様ですから。
普通の嬢ちゃん坊っちゃんよりは体力があっても、騎士団でやっていけるほどかどうかは疑問だったもので。

ちなみに日常作業ついでに訓練なのは...人件費節約のためだったりして(笑)

訓練内容のアイデアはベストキッドのミヤギからw
好きなんですよー、あのペンキ塗り塗りで空手の型を教えるシーン(笑)
スポンサーサイト

Comment

NoTitle 

初めまして!
図書館戦争はまった高1です←

オリジナルすごいですね!
また読みに来たいと思います^^
  • posted by ema 
  • URL 
  • 2011.01/15 21:50分 
  • [Edit]
  • [Res]

NoTitle 


初めまして!
図書館戦争はまった高1です←

オリジナルすごいですね!
また読みに来たいと思います^^
  • posted by ema 
  • URL 
  • 2011.01/15 21:51分 
  • [Edit]
  • [Res]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

黒ねこ時計 くろック D03

いま何時?

ガンダム名言録

カウンター

プロフィール

黒猫又かつえ

Author:黒猫又かつえ
『図書館戦争』シリーズへの萌えと妄想が暴走した挙句、二次創作に手を出し、とうとうブログまで開設
家族にはナイショの隠れオタク主婦

サイト名はスペイン語で「カミツレ」のこと

ご意見ご感想は、拍手でもコメント欄でもメールフォームでもお好きな所からお気軽にどうぞ!

リンクフリーです。貼るも剥がすもあなた次第ですが、連絡いただけると小躍りしますw

最新記事

最新トラックバック

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

blogram

blogram ランキング参加中

blogram投票ボタン
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。