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Manzanilla

図書館戦争への愛と妄想が暴走した二次創作ブログ ネタバレ有りにつき要注意!

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【騎士道で行こう!】13 ~図書戦パラレル~

お待たせしてすみません。

長いこと待たせているにも関わらず、時間軸が全然動きません。
次からは少し加速させないと...とちょっと危機感抱いてます。

それではいつもの注意を!

※このSSは異世界パラレルです。
 原作と違うのは許せない!という方は回れ右でオネガイします。


それでは追記からどうぞ!


早朝、まだ日も昇らぬ薄暗い部屋でイクは目を覚ますと、すぐさま身支度を整えた。
今日から本格的な訓練だ。寝ぼけて遅刻するわけにはいかない。
遅れれば、ドージョーの拳骨と怒声のセットは間違いない。
その向こうで馬鹿にするように鼻を鳴らすテヅカの姿まで思い浮かべ、イクは両手でパチンと頬を叩いた。
これ以上馬鹿にされてたまるか、と気合十分で階段を下りる。

だが、ドアを開けて外に出た瞬間、そのやる気をイキナリ削ぐような一言が降ってきた。

「おはよう。熊殺しのカサハラさん」

その場に突っ伏したい衝動をなんとか押さえ、振り向いてみればコマキが爽やかな笑みを浮かべていた。

「おはようございます。っていうか、なんなんですか?その呼称は!第一、熊殺したのあたしじゃありません!」
「いやいや、素手で立ち向かっただけでも素質十分だよ。それも手負いなんてさ、初代熊殺しを超えるかな?なあ」

最後の一言は自分に向けられたものではない。
イクはコマキの視線を追い、眉間に皺を寄せたドージョーと目があった。

「初代熊殺し...?」
イクのつぶやきに、ドージョーは仏頂面のまま顔を背ける。
否定がないということはどうやら肯定のようだ。

「ええーー!! じゃあ昨日の説教ってなんだったんですか!自分も同じことしてるじゃないですか!!」
「それとあれとは別だ!!」

納得できずに頬を膨らませるイクの頭に拳骨が落ちる。

「さっさと行くぞ!遅れたら腕立て50回だ」

有無をいわせぬ態度にイクは痛む頭をこらえつつ、やけくそ混じりに背筋を伸ばした。

「わかりました!ドージョー教官」

聞き慣れない呼称にドージョーの目が一瞬見開かれたが、すぐに不敵な物へと変わった。

「わかった。望みどおり手加減なしに鍛えてやるから覚悟しておけ!」
その物騒な笑顔に、思わずイクの頬が引き攣った。

コマキとテヅカの二人は昨日仕留めた熊を麓の村に届るために出発したため、早朝の訓練はイクとドージョーの二人だけで行うこととなった。

山小屋から更に斜面を登ったところにある訓練場まで連れて行かれると、まず隅に置かれた巨大な樽の傍まで連れてこられた。
次に、横に置かれた桶を二つ手渡される。

「それを持って井戸まで行って水を汲んで来い。この樽が満杯になるまでな。途中で零したり量を減らして楽をしようとした場合は、その都度腕立て20回だ」
「は、はい!」

イクはドージョーに言われるままに、両手に桶を持って駆け出した。
両手に桶一杯の水だけでもキツイのに、更に訓練場までの道は上り坂だ。
繰り返すうちに足と腕の筋肉に痛みが走る。
疲れから足をもつれさせて転んで水を零すのも一度では済まなかった。

ペナルティの腕立てを何セットかこなし、なんとか最後の一杯を樽に移し終わった頃には太陽は大分高い位置まで昇ってきていた。

「終わったー」
腕と足の痛みで思わずへたり込んだイクに怒声が飛ぶ。

「誰が休んでいいといった!!終わったのなら厩舎の掃除!」
「ハイ!」
イクは直ぐに厩舎に取って返すと、馬房を掃除し敷藁を交換する。
ついでに馬にブラシをかけ、飼葉と水も交換した。

馬の世話は大好きだが、先ほどの水汲みで体中の筋肉が痛む状態での労働は辛い。
ユウマがイクを心配するように、そっと背中に鼻先を押し付けた。

「ありがとう。でも大丈夫!」

イクはそんなユウマの首を優しく撫でてやった。


「カサハラさん、ご苦労様!」
そんなイクの後ろから声をかけたのはコマキだ。
後ろにはテヅカの姿もある。

「おかえりなさい!」

元気に答えるイクに、コマキは一瞬目を瞠った後で笑い出した。

「な、なんですか!?」
「い、いや。こういうの結構良いなあと思ってさ」

コマキの言葉にイクとテヅカは首をかしげた。

「うちの団は今まで女の子居たことがなかったからさ。なんか『おかえりなさい』とか言われるの新鮮で。今度うちの団員達にもやってあげてね。大喜びするから」
「えーと、『おかえりなさい』をですか?」
「そうそう。なるべく元気な奴でね」

「こいつがですか?」
テヅカがイクを指差しながら怪訝そうにたずねた。

「ちょっ!それ、どういう意味よ?」
「熊に素手で立ち向かうような奴を女のカテゴリーに入れられるか」
「何ですってーーーー!!!」

思わず怒りの声を上げたイクの頭に後ろからドージョーが拳骨を落とした。

「痛っ!何であたしだけ!?」
「下らん喧嘩する時間があったら、さっさと作業を...」
「終わりました!」

イクの言葉にドージョーは改めて辺りを見渡した。
馬房は綺麗に掃除され敷藁も新しいものに交換されている。
さらに指示していないにも関わらず、馬にはブラシがかけられ飼葉や水は新鮮なものに交換されている。

「...ならいい。コマキ達も戻ってきたのなら朝食にする。さっさと道具を片付けて来い!」

不機嫌そうなドージョーの様子にコマキはぷっと噴出した。

「もしかして、ずっとあの調子?」
「そうなんですよー。朝から何回拳骨されたか。しかも水汲みと厩舎の掃除しかしてないんですよー!」
「ククッ、そうか。ま、まあ頑張って」

イクは使った道具類をすばやく片付け、手を洗うと小屋へ向かって走り出した。

王都を離れた特別訓練中の食事はほぼ全て戦闘食となる。
つまりは日持ちのする硬いパンと干し肉、それにドライフルーツの類だ。
夜間ならばワインがつく事もあるが、基本的に飲み物は水だけとなる。

騎士団に入団したばかりの見習いは、まず、この質素にもほどがある食事に慣れることができずに辞めていくものも少なくない。騎士団入りする者の殆どは貴族の子弟なのだから、我慢できないのも無理はない。

そんな食事だが、イクは美味しそうに食べている。
ここまで来る間の道中でも一言も文句を言わずに食べていたが、改めて眺めてみると本当に美味しそうに食べている。

「俺、戦闘食を美味しそうに食べる奴を始めてみました」
テヅカが呆然としてイクを眺める。
「ま、まあ、食べられないんじゃなくて良かったよ」
コマキの顔に浮かぶのもどちらかというと苦笑に近い。

その微妙な反応にイクは目を瞬かせた。

「え?普通に美味しいですよ?この噛めば噛むほど味があるっていう感じが好きですけど」
「おまえ、前にも食べたことあるのか?」
ドージョーがテーブルに少し身を乗り出すようにして尋ねた。

「あ、はい。兄達と狩りに行く時には弁当代わりにコレでした」

「「「はあ!?」」」
その答えに、三人は思わず唖然としてイクを見返した。
貴族の子弟が狩りに行って、なんで食事がコレになる?
普通はお抱えの料理人が何か作るものではないのか。

「最初はお弁当を作ってもらっていたんですけど。豪華すぎて無駄に多くて重いし、暖かい日には悪くしてしまったこともあって、それ以来兄がコレにすると。もちろん父が近隣の貴族を招待して開催する大規模な狩りの時には、テントで料理人が腕を奮ってましたけど」

「戦闘糧食を持っていくことに反対はなかったのか?」
「あー、それは大騒ぎでしたよ。料理人が責任とって辞めるとか言い出したりして」
それはそうだろう。
腕によりをかけた弁当より、日持ちがするだけで味は二の次な戦闘食が良いと言われては料理人のプライドはずたずただ。

「よく主張が通ったもんだね」
コマキが驚いたように言った。

「最終的には父の『有事に備えるためにも、このような食事に慣れておくのはいいことだ』という一言で通ったようなものですね。うちの家訓は『質素倹約』ですし」

「それは、また...」
言っていることは間違ってはいないが、領主の子弟がそれでいいのかという疑問も残る。

「馬の世話にも随分と慣れているようだな」
ドージョーが感心したように言った。

「あ、はい。うちでは乗馬を習う前に馬の世話を一通り覚えることから入るので」

「普通そういう事は馬丁の仕事だろう」
テヅカが信じられないというように首をふる。

「うちでは『馬の世話も出来ない者に乗る資格はない』って言うけど?」
「さすが軍馬の産地なだけはあるな」

イバラキは明確な意味での馬産地ではないが、軍馬の訓練技術が高いことで有名だ。
今ではリブラ全土から若駒を預けに来るほどで軍馬の産地として名を馳せている。

「そういうことならば話は早い。今日から馬の世話は全てお前に一任する」
ドージョーはイクに向かってキッパリと告げた。

イクとしても大好きな仕事を任されるのだから異存などあるわけはない。
「了解です!」
勢い良く返した返事に、ドージョーの手がポンと頭の上で跳ねた。


to be continued

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こんなとこに追加設定入れるなよ!という気もしますが...
茨城県って言ったら、美浦トレーニングセンターがあるなあ。とか思い出したらつい(爆)

騎士団の基礎訓練のはずなんですが...両手に桶持って水汲みとか、どこの少林寺(笑)
しかも、早朝から朝食までしか動かなかいってどんだけだ!

次回からもう少しスピードアップできるように頑張ります。
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黒猫又かつえ

Author:黒猫又かつえ
『図書館戦争』シリーズへの萌えと妄想が暴走した挙句、二次創作に手を出し、とうとうブログまで開設
家族にはナイショの隠れオタク主婦

サイト名はスペイン語で「カミツレ」のこと

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リンクフリーです。貼るも剥がすもあなた次第ですが、連絡いただけると小躍りしますw

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